1 概要
埼玉県では耳鼻咽喉科の救急医療について、東西 2地区の輪番体制による初期救急と、初期医療機関では対応が難しい重症患者を診療する二次救急を整備する事業を実施しており、当地方部会はそれに全面的に参加・協力しております。
事業の内容としては、日曜、祝日、年末年始(12 月 29日から翌年 1 月 3日まで)の 9:00 から 17:00まで、県内を東西 2つに分けて当番医を決めて初期救急を行っております。大学病院等による二次救急体制も合わせて整備しているので、重症な方はそちらに紹介させていただきます。休日で耳鼻咽喉科領域の病気でお困りの方はご利用ください。
2 事業発足の経緯
休日や夜間に耳鼻咽喉科を救急で受診する場合、受け入れる医療機関が少なく、受診先を探すことが困難な状況にあり、耳鼻咽喉科の当直医を置く大学病院など一部の医療機関に患者が集中してしまう実態がありました。このことから、休日の耳鼻咽喉科の救急医療体制の整備を求める声が強く寄せられたため、埼玉県医師会、埼玉県耳鼻咽喉科医会、埼玉県消防長会救急部会の代表者で構成される『埼玉県特殊救急医療体制(耳鼻咽喉科)整備事業検討委員会』が埼玉県に設置されました。そこで繰り返し検討を重ねた結果、平成 26年 10月から、休日における救急の診療が開始されることとなりました。
3 本事業における実績について
(1)令和4年度診療者数
項目 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
診療日数 | 5 | 8 | 4 | 6 | 5 | 6 | 6 | 6 | 7 | 8 | 6 | 5 | 72 |
東地区 | 143 | 250 | 28 | 91 | 94 | 160 | 89 | 83 | 253 | 205 | 224 | 191 | 1,811 |
西地区 | 97 | 113 | 25 | 172 | 67 | 190 | 129 | 168 | 240 | 177 | 224 | 56 | 1,658 |
一次 計 | 240 | 363 | 53 | 263 | 161 | 350 | 218 | 251 | 493 | 382 | 448 | 247 | 3,469 |
一次 日平均 | 48 | 45 | 13 | 44 | 32 | 58 | 36 | 42 | 70 | 48 | 75 | 49 | 48 |
二次 (搬送受入) |
0 | 1 | 1 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 5 | 1 | 1 | 17 |
二次 (救急外来等) |
6 | 17 | 0 | 4 | 1 | 6 | 8 | 2 | 6 | 3 | 10 | 6 | 69 |
二次 計 | 6 | 18 | 1 | 8 | 1 | 6 | 9 | 2 | 9 | 8 | 11 | 7 | 86 |
[患者数上位] ①2月11日(月)269人、②9月19日(月)164人、②12月29日(月)164人
[患者数下位] ①8月7日(日)6人、③1月15日(日)11人、③8月28日(日)12人、③2月18日(日)12人
(2)令和4年度の年齢別・疾病別割合(上位3項目)
[年齢別]
順位 | 年齢層 | 人数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | ~ 9歳 | 953 | 27.5% |
2 | 30歳~39歳 | 520 | 15.0% |
3 | 20歳~29歳 | 481 | 13.9% |
[疾病別]
順位 | 疾病名 | 人数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | 鼻咽頭 喉頭疾患 | 452 | 12.3% |
2 | アレルギー性鼻炎 | 450 | 12.2% |
3 | 急性中耳炎 | 396 | 10.8% |